私の祖母は今日で96歳になる。4年ごとに来るお誕生日。
今日はパリからおめでとう。4年後の100歳のお誕生日は一緒にお祝いさせてね。
私が小さいときには、祖母はまだ働いていた。生命保険の集金をするお仕事。そのお仕事で4人の子供を育て上げた。夏休みなど、一緒にいろいろな家をついて回る。鎌倉の家の近くを徒歩で。小さな路地を歩いたり,知らないお宅のお庭を訪ねたり、それは、小さな私にとって冒険に近いものだった。若い祖母は美しく、いつもきちんとしていて、でも孫には甘いタイプだった。だから、いろいろな話をしながら、こうやって二人で街を歩くのが楽しく、誇らしくもあった。
今日で96歳だけど記憶に曖昧なところはない。ちょっと耳が遠くなってきたけれど「これは正しい歳のとり方なのよ」と笑う。
おばあちゃまを見ていると、大切なことって簡単ではないけれど単純だな。と思う。家族と好きな人たちに囲まれて毎日を大切に精一杯に生きること。
今日、一緒にお祝いしていたら、きっと同じセリフ[おばあちゃまは今日で24歳になったのよ]と言うんだろうな。